お笑い評論家でもなんでもないけど…

桂枝雀が落語のまくらでよく「笑いとは緊張の緩和」であると言ってはりました。もちろん生命の危険を感じるような緊張ではなく、「アレ?」という程度の緊張の後、「な〜んだ!」という緩和があって笑いとなると。その通りだなぁとよく思います。さすが天才枝雀だなぁと思うわけです。(一度生の枝雀を見ておくべきだった…。ほんとに残念です…。)
で、よく思うのが、笑いの中でも時の権力者や強者を皮肉ったりする笑いが世の中ではちょっとワンランク上の笑いだと評価されてるように思えます。なんていうか、教育者の方やえらい教授さんなんかが笑いについて書かれているのを読むと、そういうのが多い。が、しかし、笑いというものそのもので考えると、そういう笑いは逆にレベルが低いんじゃないかと思うわけです。なぜかというと、時代が変われば面白くもなんともなくなるような笑いだから。
で、ほんとの笑いとは枝雀師匠の言ってはるように、なんてことはない、ただの緊張の緩和、なんだと思います。
…つづく